断熱に効果アリ。暑さ・寒さ対策には開口部のリフォームをしよう!
日増しに寒さが厳しくなってきました。暖房を使う機会が増えてくると、かさむ光熱費のお悩みも…。
お住まいには、外気の影響を最も受けやすく、大きな熱の出入口になっている玄関ドアや窓などの「開口部」が
あります。
熱の出入りが多く、断熱が不十分な「開口部」をリフォームすることで、
住みながらでもお手軽にお住まい全体の断熱性能を向上させることができます。
寒さ・暑さにお困りの方、必見!「開口部の断熱リフォーム」についてご紹介いたしますので、
ぜひ参考にしてみてください。
目次
お住まいの開口部とは
お住まいの「開口部」とは、壁に設けた窓や玄関、勝手口ドアなどの出入口を指しています。
例えば、リビングや居室、水回りなどの窓や玄関ドア、勝手口のドアなどが挙げられます。
一般的に開口部は「採光」、「換気」、「通風」、「眺望」、「通行」などの役割があります。
熱を伝えてしまう、熱が出入りしやすい「開口部」
窓やドアなど、お住まいの中に必ずある「開口部」は採光や通風・換気・出入りのために必ず必要なものですが
、
「開口部」は外との接点が強いため、外気の影響を受けやすく、お住まいの中で最も熱移動が多い場所といわれています。
「熱を伝えてしまう」「熱が逃げやすい」ことから、外気温に応じて夏も冬も開口部を通して大量の熱が出入りします。
そのため「開口部」を通して、
夏は暑さが室内に入り込んできてしまい、冬は暖房で暖まっている熱が外に逃げていってしまいます。
猛暑・厳しい寒さ対策は「開口部の断熱リフォーム」が鍵!
お住まいへの熱の出入りの半分以上を占めるのが、窓やドアなどの「開口部」といわれており、
「開口部」はお住まいの断熱性を考える上でとても重要な部分になっています。
お住まいの断熱リフォームというと、壁や床、天井に断熱材を入れる施工方法をイメージされる方が多いと思いますが、
天井裏に入る、天井を剥がすなど大掛かりな断熱リフォームだけでなく、「開口部のリフォーム」が断熱の大事なポイント!
特に熱の出入りが激しい「開口部」を対策し、断熱性能を向上させることで、
熱の流出入が抑えられ、お住まい空間が快適に、冷暖房効率が良くなって省エネにもつながります。
「開口部の断熱リフォーム」は、住みながらある程度の日常生活を維持しつつ、
短い工期でリフォームが可能なので大変おすすめです!
おすすめしたい!開口部の断熱リフォーム
ガラスの交換
窓ガラスを、1枚(単板)ガラスから複層ガラス(ペアガラス)に交換するだけでも断熱性能は向上します。
また、さらに複層ガラスの間に真空、特殊ガス、空気を充填した断熱ガラスや、
ガラスの片方に特殊金属膜をコーティングして断熱性能を高めた高断熱・遮熱高断熱ガラスなどの「エコガラス」もあります。
複層ガラスやエコガラスへの交換を検討する際は、ガラスをはめるサッシ自体も断熱性の高いものに交換すれば、
より断熱効果が期待できますので、ご一緒に検討してみると良いですよ。
内窓(二重窓・二重サッシ)の設置
今ある窓・サッシはそのまま、既存の窓の内側に新しい窓を設置するリフォームです。
窓&サッシが二重になると、間に生まれた空気層が断熱材の役目になるため、断熱性能がアップします。
また、二重窓のサッシは一般的なアルミサッシではなく、熱伝導率の低い樹脂製サッシが使われているので、
外気温の影響を受けにくく、夏には日射熱を低減、冬には冷気が伝わりにくくなります。
内窓は断熱向上に加え、隙間がなくなり気密性が高まって防音対策に。
施錠が二重になることで防犯対策にもつながります。
内窓の性能は、使用するガラスの種類でも大きく変わってきます。
1枚(単板)ガラスでは断熱性能・防犯性能・結露抑制効果は期待できないため、
断熱性の高い樹脂製サッシと合わせ、断熱性の高い複層ガラス(ペアガラス)、エコガラスなどを選んで
取り付けるとより断熱効果が期待できます。
玄関ドアや窓サッシの交換
一般的な金属製の玄関ドアや勝手口ドア、窓サッシは熱伝導率が高く、暑さ・寒さの温度が室内に伝わりやすいので断熱対策がとても重要です。
玄関や勝手口のドア・窓サッシの交換をご検討の際には、外気の影響を受けにくい「断熱性の高いドア」や「断熱性の高いサッシ」に交換するリフォームがおすすめです。
ただし、既存の玄関ドアや窓サッシを丸ごと交換する場合、周囲の壁や床を取り壊す必要があるため、
大掛かりになりやすく、一日で工事を完了することが難しくなります。
そこで!「断熱したいけど、壁は壊さずドアや窓サッシの大きさをそのままにしたい」
「窓を2回も開ける手間を増やしたくない」などのご希望を持ち、手軽にリフォームしたい方には、
玄関ドア・窓サッシの「カバー工事」がおすすめ!
「カバー工事」は、壁を壊すことなく、既存のドア枠やサッシ枠を活かし、
その内側に一回り小さい新しいドア枠やサッシ枠を被せ、ドアやサッシを取り付ける方法です。
壁を壊さないため、室内側から簡単に短時間での施工が可能です。
金属製よりも断熱性能の高い木製や樹脂製の他、
様々な断熱機能が施された断熱・高断熱仕様の玄関・勝手口ドア、窓サッシがあります。
お住まいの立地や地域に合わせたグレードを選んで、ドアやサッシの断熱対策を検討されると良いでしょう。
※注意すべき点として、内側に一回り小さいドアやサッシを設置するため、全体的なサイズが小さくなり、
開口部が既存よりも狭くなってしまうので、車いすで出入りする場所や出入りに間口が必要な場所などへ
施工する場合にはご注意ください。
開口部の断熱リフォームは補助事業の対象になる場合があります
「断熱リフォームをしたけど、費用の負担を考えると悩んでしまう」
そんな時に活用したいのが、国や自治体が提供する様々な支援事業による補助金や助成金です。
開口部の断熱リフォームをする場合、
一定の要件を満たした断熱リフォームに対して、その費用の一部が助成される場合があります。
支援事業は応募期間が決まっていたり、年度ごとに情報が新しくなったりしますので、
それぞれの要件を満たし、希望する断熱リフォームに適したものを見つけて上手に活用したいですね。
まとめ
猛暑や厳しい寒さ・暑さに備える「開口部の断熱リフォーム」についてご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか。
お住まいの断熱が不十分な場合、夏の猛暑や冬の厳しい寒さは冷暖房で補うことになりますが、
それだけでは十分に暑さ・寒さを改善することができません。
開口部(窓・ドア)を積極的に対策し、断熱性を改善することはお住まい全体の断熱性向上につながります。
断熱性能がアップすると、省エネ効果も期待されるとともに、
「温度差によるヒートショック対策」「結露によるカビやダニ対策」など、
お住まいの方の健康な暮らしにも役立ちます。
今回ご紹介した「開口部の断熱リフォーム」は、住みながら部分的に、しかも短期間で施工が可能です。
状況やお部屋に応じ、適切な「断熱リフォーム」により健康で快適な住まいづくりに努められてはいかがでしょうか。